「さあ、切符をしっかり持っておいで。お前はもう夢の鉄道の中でなしに本当の世界の火やはげしい波の中を大股にまっすぐに歩いて行かなければいけない。天の川のなかでたった一つのほんとうのその切符を決してお前はなくしてはいけない。」
（宮沢賢治著『銀河鉄道の夜』より）
松本零士（自ら掲げた旗に運命を託して | C’s CollectIon株式会社 | 企業経営サポートの専門家 (cs-collection.co.jp)）の『銀河鉄道999』をはじめ、数多くの作品に大きな影響を与えた宮沢賢治の代表作の一つである『銀河鉄道の夜』。それは、幾度となく書き直され、生前未発表のまま遺作となった作品です。この言葉は、最終稿では削除されているもので、真の幸福を追い求めることを決意した主人公（ジョバンニ）に対し、彼を導く大人（ブルカ二ロ博士）が語りかけた言葉です。書き直された最終稿では、ジョバンニ自ら、自力で成長していく姿を描いた物語となっています。
夢を抱き、そこに向かって歩んでいく過程においては、想像もつかないような困難や壁にぶつかり、くじけそうになることはどこにでもあること。そんな時、あきらめてしまうのか、力強く歩み続けるのかが大きな分かれ目になります。宮沢賢治は、最終稿までの中では、少年（ジョバンニ）を導く大人（ブルカ二ロ博士）がそれを教えてくれるカタチで表現しました。しかし、最終稿では、少年（ジョバンニ）が自ら気づき、力強く成長していく姿に書き換えています。すぐにでも迷い込んでしまうような広く奥深い銀河、天の川の中で、自らが心に決めた夢に向かって真っすぐに突き進む信念。そんなたった一つの本当の切符をしっかりと握りしめて日々努力することが、迷うことなく夢に近づいていく唯一の方法なんだと教えてくれているような気がします。
夢、目指すべき姿、目標に向かって進むとき、必ずと言ってよいほど火や波、風、嵐に遭遇することでしょう。そんな時、初心を忘れることなく、諦めることなく、一歩一歩進んでいくためには、しっかりと行先が書かれている切符が必要になります。貴社にはそんな行先が明示された切符がありますか？もしなければ、今すぐ手にしておきましょう。それが必ず貴社を夢の駅へと導いてくれるでしょう。切符づくり、弊社がお手伝いいたします。
［ビジネスプロデューサー 古澤秀彦］
毎週月曜日、「夢創造実現Project」と題し、夢にまつわる名言からの学びを考えてまいります。
