「夢の実現を不可能にするものが、たった一つだけある。それは失敗するのではないかという恐れだ。」
(パウロ・コエーリョ氏の言葉より)
ブラジルの小説家、パウロ・コエーリョ氏の世界的ベストセラーとなった著書、『アルケミストー夢を旅した少年』の中の一節です。多くの人は失敗した時を想像し、恐れ、チャレンジをためらってしまいます。特に日本人には失敗を許さない文化が根付いてしまっており、そんな環境の影響もあって、チャレンジ精神が鈍りがちなんだと思われます。そう、実は誰もが夢の実現、成功の可能性を持っているにも関わらず、挑戦しないまま、チャレンジしないまま、成功に辿り着けていないのです。では、どうすれば、その失敗への恐れを取り除くことができるのでしょうか?思い切ってチャレンジできるのでしょうか?
日本には、「七転び八起き」という勇気をもらえる言葉があります。ご承知の通り、「何度失敗してもくじけず、立ち上がって努力すること。」という意味です。このようなチャレンジ精神を持てているのか、ということになります。成功者たちは、7回程度の失敗でくじけたりしていません。『ハリー・ポッター』の作者、J.K.ローリングは、構想から5年後、書き上げた作品を12社の出版社から連続して断られたそうです。ウォルト・ディズニーは、融資を受けるため、銀行に企画書を持ち込むこと、実に302回、見事に断られ続けたそうです。ケンタッキー・フライドチキンの創業者、カーネル・サンダースは、フライドチキンの作り方、秘伝のスパイスをレストランに飛び込み営業で売り込みましたが、1,009回連続で断られたと言います。どれも想像を絶する回数ですよね。
これらの偉人たちは、1回や2回の失敗など、何とも思っていないのだと思います。その程度の失敗でくじけるほど、「夢」への想いが小さくないのだとも言えるでしょう。自分で描いた「夢」への想いが本物なら、失敗など恐れている場合じゃないということです。あなたも、貴社も、自ら描いた夢、ビジョンをどの程度、本気で追い求められるのか?本気になれるような「夢」を描けているのか?そこが重要になってくるのではないでしょうか。
失敗を恐れるという次元を超える、どんなことがあろうとも、絶対に手に入れたいと強く思う、そんな夢を描くことが重要なのかもしれません。今一度、自らが描いた夢に対する自分自身の想い、企業として、チームとして掲げたビジョンへの想い、しっかりと検証してみてはいかがでしょうか?
[ビジネスプロデューサー 古澤秀彦]
毎週月曜日、「夢創造実現Project」と題し、夢にまつわる名言からの学びを考えてまいります。